「見える化」で営業力を強化!導入のメリットとポイントを解説
- 見える化
営業活動は、ビジネスの成功において重要な役割を果たします。
収益の増加に大きく貢献する営業活動は、企業の成長や利益の向上に直結しています。
そのため、営業力を強化したい!と考える営業マネージャーや経営者は多いのではないでしょうか?
一方で、営業活動にはさまざま課題も存在します。
- 人によって営業力が異なる
- 営業プロセスが効率的でない
- 営業目標を達成できない
- 営業担当のモチベーションが低い
今回は、営業の課題を解決し、さらに営業力を強化するために、営業の「見える化」導入の方法とポイントを解説します。
関連記事:企業経営の「見える化」とは?その重要性と方法・注意点を解説
INDEX
「見える化」導入のメリット
「見える化」とは、営業活動の状況を可視化することであり、営業プロセス、営業目標、営業担当の活動状況などを把握し、改善を図ることです。
「見える化」を導入することで、以下のようなメリットが挙げられます。
- 営業力を標準化することができる
- 営業活動の効率化を図ることができる
- 営業目標の達成率を向上させることができる
- 営業担当のモチベーションを向上させることができる
営業活動において「見える化」を導入することで、営業力を強化することが期待できるでしょう。
それぞれのメリットについての理由を説明します。
営業力を標準化することができる
営業力は個人の能力により大きく作用し、ばらつきがあります。
営業は個人で行う場合がほとんどであり、ベテランの営業担当と、新人の営業担当では持っているノウハウが異なるためです。
また、営業のノウハウは共有が難しく、営業の成果にばらつきが出てしまうという課題があります。
1人の営業担当に業務が集中してしまうことにもつながりかねません。
こうした課題を解決するには、取引先の情報や、ノウハウを蓄積し共有することが効果的です。
営業活動の効率化を図ることができる
営業成績は、人によって異なり、仕事の方法も営業担当に委ねられています。
どの営業担当が業績を上げているか、どのような営業活動をしているのかを可視化することで、組織的に営業を効率よく行えるようになるかもしれません。
営業プロセスには、リサーチ(見込み客の発見)〜商談・提案〜成約までの一連の流れが含まれます。
このような営業プロセスを「見える化」することで、問題の早期発見や、進捗管理の効率化にも役立ちます。
関連記事:業務の見える化ってなに?見える化の方法やメリット・おすすめツールを紹介
営業目標の達成率を向上させることができる
営業目標は、それを達成することによって企業の収益が見込めます。
目標があることでモチベーションが上がることも期待できるでしょう。
しかし、そもそも営業目標への意識が低かったり、進捗の管理ができていなかったりする場合には目標達成が難しくなります。
そのため、目標は常に営業担当全員が確認できるようにし、最終的なゴール(KGI)に向けての中間目標(KPI)を常に意識できるような状況を作ることが大切です。
達成率を「見える化」することによって、状況を瞬時に把握することができます。
達成感が感じられ、利益にもつながる定量的な目標を設定し、目標達成を管理するには「見える化」が適しています。
関連記事:ビジネス用語のKGI(重要目標達成指標)とはどんな意味?いつ使う?KPIとの違いなどを解説!
関連記事:KPI(重要業績評価指標)とは?KGI・CSF(KSF)との違いや意味・設定方法を解説
営業担当のモチベーションを向上することができる
営業担当のモチベーションは、営業成績に大きく左右します。
なぜなら営業は人と関わる仕事のため、ストレスを抱えやすいからです。
「成約率」や「提案数」など「見える化」する方法は、モチベーション維持に役立つ時がありますが、成果の共有は、一部の営業担当のモチベーションを下げてしまう可能性もあります。
そのため、注意が必要です。
営業の「見える化」の方法と注意点
営業の「見える化」のステップ
「見える化」導入のステップは、「目標設定」→「営業フローの作成」→「営業メンバーの合意」です。
それぞれ解説します。
営業目標を決める
まず営業目標を明確にする必要があります。
営業目標とは、営業活動によって達成したい成果です。
たとえば、「新規顧客を100社獲得する」「売上を1億円増やす」などです。
営業目標が明確になると、営業フローを作成する際に、どのプロセスに重点を置くべきかがわかりやすくなります。
関連記事:KPI(重要業績指標)の重要性とは?効果的な指標設定のポイント
営業フローを作成する
営業目標が決まったら、営業フローを作成します。
営業フローは、営業目標から逆算し、ターゲットの分析、営業プロセスの設計、KPIの設計を含めます。
営業フローを作成したのち、必要な営業ツールの導入を検討するとスムーズに行えるでしょう。
また、営業活動の効率化ができていない場合、営業フローを作成することは現状把握にも役立ちます。
どのように営業活動を行なっており、どのプロセスで問題や遅延が発生しやすいかを把握することができるようになります。
フローに落とし込むことで、営業力の標準化に繋がり、進捗管理もしやすくなることが期待できます。
営業メンバーに同意をとる
営業フローを作成する際に、営業担当に「見える化」のためにデータ開示を行うことに対して同意を取る必要があります。
これは、データ開示にはプライバシーやセキュリティなどのリスクが伴うためです。
営業担当に同意を取ることで、データ開示によるリスクを軽減し、営業担当の信頼を獲得することができます。
営業担当は、自分の個人情報や顧客情報が公開されることに抵抗があるかもしれません。
また、データが不正アクセスや改ざんされるリスクもあります。
そのため、営業担当に同意を取ることなくデータを開示してしまうと、営業担当者の信頼を損ないかねません。
営業の「見える化」の注意点
営業の「見える化」を導入する際の注意点を説明します。
「見える化」に手間がかかる
1つ目は、「見える化」のためのデータを収集することが面倒になってしまうことです。
さらに収集してわかりやすく見せることに手間がかかっても良くありません。
「見える化」に使用するデータは最新のものが好ましいため、自分がアクションを起こした際にカウントが発生する場合、すぐに入力できることが重要です。
例えば商談を行ったことを記録する場合、アクセスが面倒、入力の手間が多いと反映そのものを忘れかねません。
そうなることを避けるために入力の手間がかからないツールがおすすめです。
営業以外の業務を増やさないよう、ツールの選定時には、「簡単に入力ができ、表示方法を簡単に変更できるもの」を基準に検討してみてください。
営業担当の反発
2つ目は、営業担当同士が競争している場合です。
競争心はモチベーションになりますが、営業目標はチームの目標です。
単に個人の「成約率」「提案回数」「アポイント獲得率」のような数値をカウントし、共有するだけでは反発が起こってしまうかもしれません。
営業担当同士がライバル関係にあるような状況では、共有するデータに配慮しましょう。
また、ビジネス上の目標を共有し、目標達成のためにデータを活用していることを説明し、合意を得る必要があります。
組織的に営業力を底上げしていくことが、チームの営業力の強化につながることを理解してもらえるようにしたいですね。
関連記事:社員のモチベーションを下げる「見せる化」とは?「見える化」と「見せる化」の違いも解説
営業の「見える化」に使えるツール
では、実際の営業の「見える化」に使えるツールについて、どのようなものがあるでしょうか?
今回は種類を分けて紹介します。
すでに「見える化」のために導入している企業でも、さらに効率よくできるように、ツールの見直しをご検討ください。
営業支援ツール(SFA)
営業プロセスの「見える化」にはSFA(Sales Force Automation)を導入することが有効です。
顧客管理、商談状況の進捗などが可視化されることで、営業活動の効率化だけでなく、品質の向上にも役立ちます。
また、営業活動のリスク管理にも効果的です。
ただし、情報過多になり、営業活動の「管理」という点では不向きな場合もありますので、目的に応じて選ぶと良いでしょう。
さまざまなサービスがありますので、自社の現状に即したものをご検討ください。
関連記事:営業管理の成功はSFAより無料ツールが効果的な理由
KPI管理ツール
営業目標を可視化するために、KGI・KPIの管理ツールを導入することがおすすめです。
営業目標を達成するために、成果を定量的に測定し、分析することですばやい経営判断が可能になります。
また、正しくKPIを設定することで、営業担当のモチベーションアップも期待できます。
営業目標を達成するためのKPIには、次のようなものがあります。
- 新規顧客獲得数
- 既存顧客の売上アップ率
- 受注率
- 成約率
- 顧客満足度
これらのKPIを設定することで、営業活動の進捗状況を把握し、目標達成に向けて改善策を講じることができます。
KPIを設定し計測するだけにとどまらず、定期的に分析し、改善策を講じることが重要です。
そうすることで、営業活動の効率化と業績向上を図ることができるでしょう。
まとめ
営業の「見える化」は、営業活動を効率化し、営業目標を達成するために有効な方法です。
営業の「見える化」のメリットには、下記の4点があります。
- 営業力を標準化することができる
- 営業活動の効率化を図ることができる
- 営業目標の達成率を向上させることができる
- 営業担当のモチベーションを向上させることができる
営業の「見える化」は、営業活動の状況を把握し、改善を図ることに役立ちます。
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