目標管理は時代遅れ!くだらない!うざい!ってなってませんか?
- KPI
目標管理は、企業や組織の目標を達成するために個人やチームの目標を設定し、それらを達成するための計画を立てて進捗状況を管理する手法です。
様々な職場で、目標管理は企業経営の重要なツールとして取り入れられて久しいですが、従来の手法に対して不満を持つ声も少なくありません。「時代遅れ」「くだらない」「うざい」と裏で言われている可能性があります。
今回は、目標管理に関しての不満への対処方法や、新たな目標設定の方法、どうすればより充実した職場環境を実現できるのかについて解説しますので、ぜひ最後まで読んでご参考になさってください。
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INDEX
目標管理のメリットと言われていたもの
目標管理には、以下のようなメリットがあると言われてきました。
- 従業員のモチベーション向上
- 目標達成に向けた計画・実行の促進
- 成果の可視化・評価の容易化
これらのことが効果的ではなくなっており、返って従業員のストレスとなってしまっているケースが散見されます。
このことから、目標管理には、時代遅れ、くだらない、うざいといったネガティブなイメージがもたれていることもあるようです。
目標管理が時代遅れ・くだらないと言われる理由
目標管理が時代遅れだと言われる理由は、大きく分けて以下の3つです。
- 目標がトップダウンで設定され、現場の意見が反映されにくい
- 目標達成のための計画が非現実的なものになりがち
- 目標の進捗状況の管理プロセスが煩雑
- 目標設定によって柔軟性がなくなる
以下でそれぞれ詳しく説明しますが、共通して言えるのは「仕組みが硬すぎて管理が大変」ということです。
ボタンひとつで目標入力ができ、目標設定も柔軟に変更できるのが「mieru」というツールです。
関連記事:mieruとは?企業運営が見える化?目標達成も支えてくれる?話題のmieruについて徹底解説
目標がトップダウンで設定され、現場の意見が反映されにくい
目標管理において多くの企業で、上層部が目標を設定します。
そのため、現場の意見やニーズが十分に反映されず、現場のモチベーションを高めにくいという問題があります。
また、目標があまりにも漠然としすぎていて、実現可能な計画が立てられていないというケースも起こっています。
さらに悪いのは、目標がトップダウンで決定されることにより、従業員の自発性が損なわれ、モチベーションが極限まで低下してしまう可能性があることです。
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目標達成のための計画が非現実的なものになりがち
目標管理では、目標を達成するために、具体的な計画を立てます。
多くの企業で設定されている、いわゆる“KPI”(重要業績評価指標)では「数値化できること」が必要なので具体的であること自体は悪くありません。
しかし、「達成可能であること」を忘れてしまっていないでしょうか。
そのことを念頭においていないと、計画が非現実的なものになってしまい、目標達成が困難になるという問題があります。
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目標の進捗状況の管理プロセスが煩雑
目標管理では、一般的に、目標の進捗状況を定期的に管理する必要があります。
しかし、そのプロセスが煩雑で、現場の負担になるという問題があります。
日々のことなので仕方なく受け入れている方もいらっしゃるかもしれませんが、ある日突然以下の「うざい」という感情に悪化してしまう可能性を秘めています。
管理プロセスが煩雑な場合、目標の計画を設定して、実装してみて、チェックをするのにかなりの時間を要するのも問題点として挙げられます。
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目標設定によって柔軟性がなくなる
昨今では市場や技術は、目まぐるしく変化しています。
このことはよく聞くことかもしれませんが、ご自身の会社のこと、さらにはご自身のことと捉えられていますでしょうか。
市場や技術の変化によって、方向性も変えなければならないと現場の方は気づいていても、目標が固定されていては、現実に即した対応が取れません。
目標の柔軟性を持つ市場や環境の変化に合わせて、目標を柔軟に変更できるシステムを構築することが不可欠です。
場合によっては一度決めた目標でも見直す、あるいは目標そのものを破壊して1から作り直す覚悟も必要です。
目標管理がうざいと言われる理由
「時代遅れ」と感じている方は、代案が頭の中にあったりするなどの理論で改善すれば納得してもらえる可能性があります。
「うざい」と感じている方は、目標管理のための作業が多すぎて、もうすでにモチベーションが落ちきっているという問題になっているケースが多々あります。
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目標進捗度合いの報告が多すぎる
目標に対する進捗を頻繁に報告することが義務付けられている場合、本来の業務に集中できなくなることがあります。
そのことは、本来の業務をやっている方が最も感じていることであるケースが多いです。
ただでさえ負担になっているのに「この報告業務がなければもっと仕事を進められる」という実感もあるため、大変うざがられます。
報告の頻度を減らすか、それが難しいのであれば報告書などの形式ばったものではなく軽いフォーマットを利用することなどにより負担を軽減する必要があります。
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評価が不公平になってしまう
上記のことが続くようであれば、上長評価よりも業務を優先するという方向性で業務をこなす従業員が出てきます。
「大きな問題が起こりそうなら報告すればいいや」程度に考えており、上長からの催促があって初めて報告したり、報告書の遅延などが多くなってきます。
上司サイドから見れば「社会人としてあり得ない」と思ってしまいますが、こういった方は生産性至上主義なので実はワーカーやプレイヤーとしては優秀な可能性もあります。
会社規定の報告が足りていないのであればもちろんその点を加味した評価や指導は必要ですが、評価が下がり過ぎてしまう原因になります。
評価の質を高めるために、単に目標達成度合いの報告回数で判断するのではなく、プロセスやアイデア、チームワークを評価するようなフィードバックの仕組みを取り入れることが大切です。
目標管理の有効性を高めるには
目標管理の有効性を高めるためには、以下の3つのポイントに留意する必要があります。
- 目標設定はボトムアップで行う
- 目標達成のための計画は現実的なものにする
- 目標の進捗状況を管理するプロセスを簡素化する
目標設定はボトムアップで行う
目標設定は、現場の意見やニーズを十分に反映するために、ボトムアップで行うことが重要です。
そのためには、上層部と現場が積極的にコミュニケーションを取り、目標設定のプロセスを共有する必要があります。
目標達成のための計画は現実的なものにする
目標達成のための計画は、現実的なものにすることが重要です。
そのためには、目標の達成可能性を十分に検討し、達成するための具体的なアクションプランを策定する必要があります。
目標の進捗状況を管理するプロセスを簡素化する
目標の進捗状況を管理するプロセスを簡素化することで、現場の負担を軽減することができます。
そのためには、目標の進捗状況を見える化し、簡単に把握できるようにすることが重要です。
目標管理の再考
目標管理が時代遅れだとはいっても、無視することはできません。
そのため、目標管理の課題を解決し、メリットを最大限に活かすための再考が求められています。
具体的な留意点には、以下のようなものが挙げられます。
- 目標設定を従業員主体で行い、目標達成に向けたプロセスや成果も評価する
- 目標管理を単なる形式ではなく、組織の成長と従業員の成長につなげるための仕組みとして位置づける
- 目標管理にかかる負担を軽減し、効率的な運用を図る
これらのことを考えて、目標管理の新しい手法を考える必要があります。
目標管理の新しい形
目標管理は、時代遅れではなく、再考することで、より効果的な仕組みとして活用することができます。
今後は、従業員の主体性や成長を重視し、組織の成長につなげるための目標管理が求められており、近年では、従来の目標管理の課題を解決するために、新しい形の目標管理が提唱されています。
その代表的なものに、以下のようなものがあります。
- OKR(Objectives and Key Results)
- アジャイル目標管理
OKR(Objectives and Key Results)
OKRは、Google 社が開発した目標管理手法です。
OKRでは、目標(Objectives)を達成するために、その目標を達成するための具体的な成果(Key Results)を設定します。
こういうと従来の目標管理とあまり変わらないような気がしますが、OKRの真髄は目標が「ワクワクするようなこと」であることです。
通常、目標はクリアすべきノルマとなりがちですが「OKRでの目標は簡単にクリアできない」「クリアできれば奇跡」のような目標を立てます。
達成不可能そうな無謀なチャレンジに社員一丸となって挑戦するため、刺激的な手法として真新しい印象を与えるかもしれません。
関連記事:OKRとKPIの違いやMBOも解説|知識や意味を理解して目標達成を
アジャイル目標管理
アジャイル目標管理とは、アジャイル開発の思想に基づいた目標管理手法です。
従来の目標管理手法では、1年や半年などの長期的な目標を設定することが一般的でしたが、アジャイル目標管理では、短期的な目標を設定します。
アジャイル目標管理の特徴は、以下のとおりです。
- 短期的な目標の設定
- 目標の可視化と共有
- 目標の達成状況のフィードバック
短期的な目標の設定により、目標達成までの道筋を明確にし、目標の可視化と共有により、チーム全体で目標を共有した上で、協力して達成を目指すことができます。
そして、目標の達成状況の可視化により、目標達成に向けた軌道修正を適宜行うことができます。
目標設定の再考を実現するためのポイント
代表的な例として、OKRとアジャイル目標設定を挙げましたが、目標管理の再考を実現するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 目標設定の主体性を高める
- 目標達成に向けたプロセスや成果を評価する
- 目標管理を組織の成長につなげる
- 目標管理にかかる負担を軽減する
目標設定の主体性を高める
目標設定は、従業員主体で行うことにより、従業員のモチベーション向上や主体性の醸成につながるので、目標設定の際には、従業員の意見や考えを積極的に聞き取り、従業員が納得できる目標を設定することが重要です。
従業員の参加を促す目標を設定する際に、従業員自身にも参加を促し、時には自分たちの目標を自分たちで決定させるようにすることも大切です。
目標達成に向けたプロセスや成果を評価する
目標達成が目的化されると、プロセスや成果の評価が軽視され、目標管理が形骸化してしまう可能性があります。
そのため、目標達成に向けたプロセスや成果も評価することで、従業員の成長を促進すると、組織の成長にも繋がってくるでしょう。
目標管理を組織の成長につなげる
目標管理は、単なる形式ではなく、組織の成長と従業員の成長につなげるための仕組みとして位置づけることが重要です。
上記のプロセスや成果を評価することにもつながりますが、目標管理の目標や評価基準を明確にし、組織の成長につながる目標管理を実現することが重要です。
目標管理にかかる負担を軽減する
目標管理にかかる負担が大きくなると、従業員の負担となり、目標管理の効率性が低下する恐れがあるので、目標管理の運用方法を見直し、目標管理にかかる負担を軽減することが重要です。
まとめ
目標管理は、時代遅れでくだらないものではありません。
目標管理は多くの組織にとって重要ですが、形骸化や悪影響を与えないためには、目標管理の形は常に時代とともに変わり続ける必要があります。
従業員が目標管理を「時代遅れ」「くだらない」「うざい」と感じないようにするためには、彼らの参加を促し、目標の柔軟性を持ち、フィードバックの質を高めることが求められます。
目標管理は単なる業績評価の手段ではなく、組織と従業員双方の成長と成功をサポートするための重要なツールであると考えるべきです。
これからの時代に合わせて、目標管理のあり方を進化させていく必要がありますので、新しい形の目標管理を実現するツール「mieru」を使って、ご検討してみてはいかがでしょうか。
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